天皇の御製歌(おほみうた)
皇室家には、生まれるもんじゃないと思います。
生き方の選択肢がなく、生きにくいです。苦労ばかり多く、すぐマスコミに書きたてられます。どこに出かけても、一挙手一投足を見られていそう。息苦しいですね。
中学のころ、古典の授業で天皇さまがのんびり過ごされていた時代の歌を習いました。たしか万葉集だったと思います。
有名な雄略天皇の御製歌(おほみうた)
籠(こ)もよ み籠(こ)持ち 掘串(ふくし)もよ み掘串(ぶくし)持ち この丘に 菜摘(なつ)ます児(こ) 家聞かな 名告(なの)らさね そらみつ 大和(やまと)の国は おしなべて われこそ居(お)れ しきなべて われこそ座(ま)せ われこそは 告(の)らめ 家をも名をも
美しい籠を持ち 美しい箆を手に持ち この丘で菜を摘む乙女よ きみはどこの家の娘なの? 名はなんと言うの? この、そらみつ大和の国は、すべて僕が治めているんだよ 僕こそ名乗ろう 家柄も名も
天皇さまが丘で美しい娘を見かけ、ナンパしている歌。マスコミもなく、庶民の目もなく、実にのびのびと歌ってられます。大和の国に平和な時間が流れていたことを想像させてくれます。
鶴見川の土手を自転車で走っていると、ふとこの歌を思い出し、心がほっこりするのです。土手を飛んでいる雀たちにも、ほっこり感を分けてあげたいくらいです。